鹿児島市 視覚障がい者も行たっみやんせ〜④

今日(7/8)は、鹿児島県視覚障害者団体連合会の元会長、小山さんと鹿児島県立博物館といおワールドかごしま水族館を訪れました。
なんと!料金は無料!
しかし、市内在住の小山さんは来たことがなかったとのこと。
今まで、どんな展示の仕方をしているのかわからず、楽しめないと思っていたという理由でした。
視覚障がい者には、触れることができない展示はただ暗闇の中を通過するだけの空間だからです。
では、この博物館は?
2階のこの部屋に展示してあるものはすべて触れていいんです!
入口近くには大きなカニやエビ
その先にはヤマネコにホッキョクグマ
様々な種類の木は、株の周囲の木肌で違いを感じ、株にはめ込んである木片を置いてあるサンドペーパーで削って香りの違いを体験できます。

木で精巧に作られた鳥は、触れるだけで姿がイメージできます。

壁には七千万年前のアンモナイト
カコウ岩、ゲンブ岩の違いは触れるだけでなく、木琴のように叩いて音の違いも体験できます。
それ以外の展示は多くの博物館と同じように「さわらないでね」となっていますが、こんな工夫もできるはずです。
ロンドンの大英博物館では、一部の展示品は事前に申請した視覚障がい者に限り実物を触れることができる「タッチツアー」プログラムが用意されています。

今あるものを工夫次第で誰もが楽しめる展示にできますよね。
国内外から訪れる視覚障がい者に、桜島大根の大きさは是非伝えたい鹿児島ならではの素材!


しかし、こんなに触れて楽しめる展示は、長年視覚障がい者ツアーを企画した私もほとんど見たことがありません。
何を展示しているかだけでも点字表記があればさらに楽しめます。
県内の点訳ボランティアに協力を仰げば、点字シールで簡単に作ってもらえるはず。
燃ゆる感動かごしま国体•障害者スポーツ大会
には、全国から集う視覚障がい競技の選手、関係者には是非行ってもらいたい博物館でした。
次に訪れたいおワールド水族館にはヒトデやナマコ、ウニに触れることができるタッチプールがあり
タブレットでの音声案内が用意されていました。

大人気のイルカショーの会場には車いすスペースがあります。
小山さんは水しぶきがかかる前のほうの席でイルカがジャンプする音、周囲の歓声、そして水しぶきで臨場感を楽しまれました。
夕方からは、鹿児島中央駅からすぐのところにある屋台村へ
14時〜18時は各店舗でせんべろ(1000円でベロベロ)セットがあります。
びっくりしたのは「500円以下の焼酎全種」
何種類あるんでしょうか!
屋台村はほぼ満席。
せんべろホッピングで店を移動しながら呑むのも楽しい過ごし方ですね。

日中から最後までお付き合いいただいた鹿児島市観光プロモーション課の鶴薗さん、ありがとうございました。

自治体の担当者が実際に同行しながらユニバーサルツーリズムを考える鹿児島市、良い方向に進むはずです。

昨年12月に鹿児島市を訪れた際のバリアフリー観光記事①~③は下記を参照ください。



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office FUCHI 〜オフィス・フチ〜 〈渕山知弘〉

渕山知弘 office Fuchiのサイト 東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に宿泊、交通、観光のバリアフリー化が加速し「心のバリアフリー」が推進されています。 大手旅行会社で30年勤務し、そのうち22年間バリアフリー旅行、ユニバーサルツーリズムに携わった経験を活かして、全国の自治体、企業、学校等のユニバーサルツーリズムの推進をさいたま市の見沼田んぼの片隅からお手伝いしてます。