群馬県 セミナーがご縁でこんな広がりが!

12月3日(水)、群馬県前橋市にある「社会福祉法人あい」の障害者福祉サービス事業所「ぷらーな」に「コンフォートトラベル」(群馬県知事登録第3種旅行業)さんと伺いました。

この事業所は障害の中でも重い重症心身障害の利用者が周辺自治体から通所で通われている施設です。

こちらの施設のご担当者、旅行会社の担当者、いずれも9月1日に県庁で開催されたユニバーサルツーリズムセミナーに参加されていました。

さらに群馬では、バリアフリー観光相談窓口の「ユニツーぐんま」が中心となって、セミナー参加者に向けた業種を越えた連携作りの場が9月22日に開催され、もちろん私も参加しました。

このような経緯の後、社会福祉法人あいのご担当者から施設の旅行の相談が私のところに入ってきたのです。

現在、私自身は旅行業ではないので計画に際してのアドバイスはできても手配等はできる立場にありません。

私からは、日帰りバス旅行であれば施設の幹事さんがバス会社と相談しながら企画・実施はできるでしょう。航空機やJR、宿の手配まで絡んでくる場合は必ず旅行会社を絡めたほうが良いですとお伝えしました。せっかく群馬県内でユニバーサルツーリズム連携がスタートしたのですから、ユニバーサルツーリズム推進に前向きで、同じ前橋市内に拠点を持つコンフォートトラベルさんに相談してみてはどうでしょうかとアドバイスさせていただきました。

そして、12月3日が初回打合せとなりました。

コンフォートトラベルさんもユニバーサルツーリズムに関しては過去いくつかの障害者団体の旅行を取り扱った経験がある程度のため、今回のような重度障害の利用者(ほぼすべての車いすはオーダーメイドで通常の車いすではない)は初めてです。

どんなことをヒアリングし、何をお伝えしないと旅行の計画が立てられないかのアドバイスのため、ご縁をつないだ者として初回打合せには同行させていただきました。

・検討されている方面のユニバーサルツーリズム受入れ状況(どのような団体が相談窓口を運営していて、どのような現地支援が可能か)

・JR利用の場合、始発駅(東京駅)であれば入線時間が早いのでゆっくり乗車が可能。高崎駅や大宮駅等の停車時間が短い駅での車いす団体乗降を想定した場合のオペレーション。

・航空機利用の場合の各社との障害状況(車いすサイズ等)のやり取り。

・訪問地での大型リフト付観光バスの稼働台数や介護タクシーの稼働台数。

・予定人数(車いす台数)が滞在可能な宿泊施設。

様々な条件が揃わないと、旅行自体を計画することが困難なので相当早く動き始める必要があることを共有し、今後現地の状況の調査と同時に費用の目安を提示することを確認し打合せを終えました。

障害者施設・団体の旅行は一般の旅行や職場旅行等と異なり確認することも多く、利用できる交通手段や宿泊施設にも限りがあるため提案するだけでも時間を要すことが多々あります。

しかし、この過程こそが本来旅行会社が担う役割だと私は思います。

旅行会社が簡単に手配できる旅行はもはや楽天やじゃらんのようなOTA(オンライン・トラベル・エージェント)でスマホで完結できてしまいますから。

コンフォートトラベルのご担当者には、この施設の旅行が運営できれば群馬県内のあらゆる障害者団体、高齢者施設の旅行も提案できることを伝え、私も実現に向けたアドバイスをお約束しました。


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office FUCHI 〜オフィス・フチ〜 〈渕山知弘〉

渕山知弘 office Fuchiのサイト 東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に宿泊、交通、観光のバリアフリー化が加速し「心のバリアフリー」が推進されています。 大手旅行会社で30年勤務し、そのうち22年間バリアフリー旅行、ユニバーサルツーリズムに携わった経験を活かして、全国の自治体、企業、学校等のユニバーサルツーリズムの推進をさいたま市の見沼田んぼの片隅からお手伝いしてます。