9月18日(木)、静岡県伊豆市の「生きいきプラザ」にて静岡県主催、伊豆市共催、事務局NPO法人静岡ユニバーサルツーリズムセンター(長橋正巳理事長)の静岡県ユニバーサルツーリズムセミナーin伊豆市が開催されました。
長橋理事長の話によると、昨年静岡で開催された「ユニバーサルツーリズム推進シンポジウム」に県の方々も出席され、それを機にユニバーサルツーリズム推進事業が加速したとのことです。
今年度、静岡ユニバーサルツーリズム総合相談窓口が設置され、7月の伊東、9月の伊豆、2回の推進セミナーが開催されました。
長橋理事長の挨拶の後、(一社)Smile Again代表理事の櫛田美知子さんによる講演でした。
「ユニバーサルツーリズムが観光の拓く 〜3世代・4世代旅行の魅力と期待〜」と題して、事故により車いす生活になってからの事、数多くの海外旅行経験からハード面が整備されていなくてもどこへでも行けたお話、ご自身が宿に泊まる際の困り事や工夫などをお話されました。
参加された方々は車いす使用者といっても一律ではなく個々対応が異なることを知り、事前の確認等で解決できることやお金をかけずにできる工夫を学べました。
休憩時間には、会場に展示された電動車いす「WHILL」、電動カート「JOYカート」、水陸両用車いす「モビチェア」、アウトドア用車いす「HIPPO Camps」の解説が行われました。
続いて、福祉機器の販売やバリアフリー化のコンサルティング等を手がけるアビリティーズケアネット㈱執行役員の佐藤一仁さんからは「人間に無能力者はいない、あるのは能力者だけだ」と題して、1966年に始まったアビリティーズ運動とは、アビリティーズ協会とはという団体、会社の説明から宿泊、観光施設におけるバリアフリー化のポイントと事例の説明がありました。
お話の中で印象に残ったのは、「客室のに手すりが付き過ぎると介護施設のようになってしまう」という考え方は、1972年から障がいのある方々との国内外の旅行を続けてきた団体だからこそ、ツーリズムにふさわしいアドバイスができるのだと感じました。
ユニバーサルツーリズムを理解していない設計事務所がアドバイスして、デザインにこだわったために障がい当事者が使いにくい状態になってしまったなど、残念な事例も目にしてきているので大変参考になりました。
office FUCHI 〜オフィス・フチ〜 〈渕山知弘〉
渕山知弘 office Fuchiのサイト 東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に宿泊、交通、観光のバリアフリー化が加速し「心のバリアフリー」が推進されています。 大手旅行会社で30年勤務し、そのうち22年間バリアフリー旅行、ユニバーサルツーリズムに携わった経験を活かして、全国の自治体、企業、学校等のユニバーサルツーリズムの推進をさいたま市の見沼田んぼの片隅からお手伝いしてます。
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