鹿児島市 ①ユニバーサルツーリズム視察ツアーを実施

1月17日(金)、鹿児島市の令和6年度ユニバーサルツーリズム推進事業の一環でユニバーサルツーリズムを専門とする旅行会社、旅行関係者、障がい当事者による視察旅行が実施されました。

(事務局:鹿児島バリアフリーツアーセンター

愛知から「トラベルwithじぇぷと」の鈴木さん、京都からは「夢ツーリストきたみ」の北見さん、「バリアフリーツーリズム京都」の中村さん、沖縄から「車椅子トラベラー」の三代さん、その他市内の視覚障がい者、県観光連盟、市観光交流局から担当者が参加されました。

市役所での実施説明会の後、1日目は南薩交通のリフト付バスで市内を巡りました。

2020オリパラを機に全国のバス会社でリフト付バスが導入されましたが、南薩バスさんもその時に土入したとのことでパラリンピック期間中は東京で選手輸送に使われたそうです。

十数年前、九州内で観光として手配できるリフト付バスは福岡にしかなく南九州周遊ツアーにも福岡からバスを配車したり、東京から長崎を旅行する団体に岡山からバスを配車したことを考えると今では各県で手配できるようになり、各段に障がい者・高齢者団体の旅行はしやすくなっています。

最初に訪れたのは「仙厳園」、3月15日には新たに「仙厳園駅」が開業し、この地域の渋滞や駐車場不足が解消されるようです。

仙厳園の入場ゲートから目の前で、駅ができると鹿児島中央駅からわずか10分です。

車いすでも乗降しやすいスロープも確認できました。

仙厳園のバリアフリー観光の詳細は、過去2回訪れた際にまとめているのでこちらを参照ください。

2023年7月2023年12月

今回訪れて気付いた点として、以前は急坂のため車いすルートから外れていた箇所が緩やかなスロープに改修されていました。

(改修前 2023年7月)

(改修後のスロープ 2025年1月)

園内の砂利部分は、車いすを押すのがやや大変ですがそこまで深い砂利ではないので介助者がいれば移動できます。

この日も他に数台車いす利用者を目にしたということは日常的に訪れているということなので、端のほうを景観を損なわない形で通りやすい加工を検討してみてはと感じました。

初詣人出ランキング全国1位の明治神宮の対応など参考になるのではないでしょうか。

(参道の両サイドは景観を損なわない敷石になっていて、ほとんどの歩ける健常者も皆ここを歩いていました)


今回はガイドツアーによる見学でしたが、グループで訪れる際には絶対にオススメです。

園内の細かいところまで歴史などを教えていただき、今まで何度も訪れた仙厳園の見方が変わるほど新たな発見の連続、大変勉強になりました。

その後訪れたのは「維新ふるさと館

鹿児島の歴史、偉人を学ぶ展示は障がいがあっても楽しめる工夫があり

シアターには車いす席、席によっては英語、中国語、韓国語が聞けるヘッドホンが用意されています。

初日最後は夕陽に染まる桜島を望む「城山展望台」。

駐車場からはなだらかな登り坂を約150m移動しますが、夕陽に合わせて訪れるべき必見スポットです!

夜は意見交換を兼ねた懇親会

参加者それぞれ宿泊するホテルから「中原別荘」に再集合し、温泉から食事に直行させていただきました。市内の銭湯も天然温泉というくらい温泉天国かごしまならではの宴スタイルです。

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office FUCHI 〜オフィス・フチ〜 〈渕山知弘〉

渕山知弘 office Fuchiのサイト 東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に宿泊、交通、観光のバリアフリー化が加速し「心のバリアフリー」が推進されています。 大手旅行会社で30年勤務し、そのうち22年間バリアフリー旅行、ユニバーサルツーリズムに携わった経験を活かして、全国の自治体、企業、学校等のユニバーサルツーリズムの推進をさいたま市の見沼田んぼの片隅からお手伝いしてます。