阿智昼神観光局のユニバーサルツーリズムの取組みは想像を超えていた!
3日目は、「ヘブンスそのはら」からスタートです。
スキー場であり高原なのに、マップに「車イスOK」「ベビーカーOK」と紹介している通り、先進的にユニバーサルツーリズムに取組まれてきたことが一目瞭然。
ロープウェー山麓駅で、この地域でユニバーサルツーリズムの人的サポートを担っておられる「南信州おでかけチーム“ウィズ”」の皆さんと合流し、自己紹介の後それぞれチームに分かれて車いす・JINRIKIで上を目指します。
園内の全ての動線は、階段・段差をスロープに改修しているか、簡易スロープが設置され車いすやベビーカーがストレスなく移動できます。
そんなに広くないキャビンは、椅子がない事で車いす1台分の十分なスペースが確保できます。
ロープウェーからは、たぶん今年最後で今年一番の紅葉を楽しめました。
モニター参加者の中には車いすに初めて触れるという方もいたので、車いす操作体験、JINRIKI体験をしてから散策スタートとなりました。
ロープウェー山頂駅(マウンテンロッジ)から「天空の遊歩道」を歩き、センターハウスへ。
センターハウスのトイレは階段の下でしたが、バリアフリートイレだけは建物の外に設置してあります。
センターハウスからは、全国で約60認定されている「セラピーロード」の1つ「いわなの森」への道をJINRIKIで移動しました。
高齢や障がいがあっても、ベビーカーでもこの景色が見れます!
その後、センターハウスまで戻り展望台リフトを使って、標高1,600mの展望台までチャレンジです。
私の感動ポイント、通常のスキー場のリフトに、外国人スタッフが慣れた手つきで車いすを固定してくれたことです。
『普通に』受け入れされていることが伺えます。
展望台までは急坂を登る必要がありますが、階段ではないので何名かのサポートがあればJINRIKIを装着した車いすで登ることができます。
標高1,600mの展望台からは正面に南アルプスを一望できます。
若いころ登山を趣味にされていた高齢者など、ここに来れば山に登った気分が味わえるのではないでしょうか。
ロープウェーに戻るためのペアリフトにもビックリです。
感動ポイント、4台に1台は「車椅子運搬用」の表示があり、リフトの後部に畳んだ車椅子を引っかけて運んでくれました。
この表示があるだけで一般の観光客もヘブンスそのはらの対応を目にすることができ、「次回はおじいちゃん、おばあちゃんも連れて来れる」と思う方もいるはずなのです。
ヘブンスそのはらは高齢者や障がい者、乳幼児連れだけにやさしい施設ではありません。
ペット連れやライダーにも『誰にもやさしい施設』でした。
来訪者のお困りごとを知恵と工夫で解消していくユニバーサルツーリズムの取組みを働くスタッフが共有できると、その発想はあらゆる来訪者を想定した取組みに進化します。
全国の観光地に紹介したい先進的な好事例に出会うことができました。
阿智村は「日本一の星空」ではなく「日本一人にやさしい星空の村」です。
飯田名物出前焼肉???!!!
その後、郊外の農園に移動しました。
働かざるもの食うべからず!特産品の1つ「市田柿」の干し柿づくり体験です。
昔は養蚕をやられていた農家が、養蚕業の衰退と共に桑畑を柿にに植え替えて今の特産品になっていると教えていただきました。
市内を移動するとこの時期はいたるところに柿が干されている光景を目にしましたが、作業工程はよくわからず、籠いっぱいに用意された柿をピーラーでむくのかと思っていました。
こちらの農家でも1シーズンに2万個の干し柿を作るとのことで、そんなわけはありません。
2つの機械で、①ヘタを取り ②皮をむく
5人で順番に体験すると、15分ほどで作業を終えました。
ご主人の「この後干すところまでやってもらうよ」の一言で、焼肉にはいつたどり着けるのか?とよぎりました。
1人1本吊るすのも慣れると簡単で、籠いっぱいの柿も5分ほどで全部吊るすことができました。(ホッ)
待ちに待った「出前焼肉」
飯田市はコンビニの数より焼肉店の数が多く、日本一の焼肉のまちと言われていて、精肉店がコンロ、焼肉セット一式を届け、終わると回収までしてくれるシステムだそうです。(初めて知りました)
ご近所さんも集い、人生初の出前焼肉を堪能させていただきました。
新たな果樹園の楽しみ方「Orchardピクニック」
いよいよツアー最終日、4日目は飯田市内のホテルを出発し道の駅「とよおかマルシェ」でおみやげを購入した後に松川町に移動しました。
松川町はりんご、ブドウ、梨、さくらんぼなど果樹園が600軒以上もあるフルーツの町。
いくつかの果樹園でオーチャードピクニックが楽しめるようです。
まつかわ旅の案内所で受付けをして、ピクニックバスケットとレジャーシートを受け取り、果樹園に移動します。
オシャレなシチュエーションに収穫作業中のオッサンが1人混じっている感は否めません。
4日間全行程を終えて主催者の皆さまとお別れしました。
松川ICバス停から12:34発の新宿行き高速バスに乗り込み、女性3人、男性1人、オッサン1人のモニターツアーは終了しました。
長野県南信州地域振興局の皆さん、㈱南信州観光公社の皆さん、阿智昼神観光局の皆さん、4日間ありがとうございました。
そして、縁あって4日間ご一緒したモニター参加者の皆さんありがとうございました。
またどこかでお会いできる日を!
(16:20 バスタ新宿にて)
メディア掲載
〈2024.11.13中日新聞〉
〈2024.11.15 南信州新聞〉
office FUCHI 〜オフィス・フチ〜 〈渕山知弘〉
渕山知弘 office Fuchiのサイト 東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に宿泊、交通、観光のバリアフリー化が加速し「心のバリアフリー」が推進されています。 大手旅行会社で30年勤務し、そのうち22年間バリアフリー旅行、ユニバーサルツーリズムに携わった経験を活かして、全国の自治体、企業、学校等のユニバーサルツーリズムの推進をさいたま市の見沼田んぼの片隅からお手伝いしてます。
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