このたび、窓口のスタッフの方向けの研修として「アクセシブル・ツーリズム」(観光庁や全国的には「ユニバーサルツーリズム」、東京都は「アクセシブル・ツーリズム」として推進しています)をテーマにということでお声かけいただき、恥ずかしながら私も初めて知った次第です。
「観光案内窓口」とは、専業・非専業に関わらず、外国人旅行者を積極的に受け入れる意思を持ち、公平・中立に配慮して地域の観光案内を行う窓口で、平成28年度から指定しています。(東京都)
ということで、いわゆる全国にもある観光案内所、インフォメーションセンターだけではなく、ホテル、小売業、駅、レストランなど様々な業種が登録されています。
提供しているサービスや窓口の検索方法は下記の「Tokyo Tourist Information」サイトをご参照ください。
観光事業者向けの研修やセミナー等では対象は観光協会、DMO、宿泊、交通、観光施設、概ねこのような事業者までという自治体が多い中で、窓口として組織化できていると小売業や飲食業まで東京都の観光施策を通知する術があることがすごいと思いました。
旅のテーマとしては認知度が決して高いとは言えない「アクセシブル・ツーリズム」の取組みを、今回のような研修を通じて小売業、飲食業まで広く啓発されているからです。
参加者も会場、オンライン、多岐にわたる業種の方が参加されていました。
普段接する機会の少ない障がい者にどのような対応や情報が求められるか?
東京都は観光スポットも多く、すべての観光地、施設のバリアフリー状況を把握しておくというのは現実的ではありません。
「どこにその情報があるかを知っておく」ことが重要とお伝えしました。
〇心のバリアフリーについて
東京都は福祉保健局がわかりやすいハンドブックを作成されています。
〇改正障害者差別解消法について
2024年4月1日に施行される改正障害者差別解消法、変更点はなに?不当な差別的取扱い?合理的配慮の提供?内閣府のサイトで事例紹介やわかりやすく解説されたリーフレットが公開されています。
〇高齢の方、障害のある方などをお迎えするための接遇マニュアル
観光庁のユニバーサルツーリズム推進事業サイト内の平成29年度事業の成果物の中でダウンロードし活用できるマニュアルが公開されています。
これは、平成28年に障害者差別解消法が施行された際、私も当時携わっていたJATA(日本旅行業協会)のユニバーサルツーリズム推進部会が中心となってまとめたものです。
〇東京都アクセシブルツーリズムポータルサイト
なにより東京都のアクセシブルツーリズムに関する情報は、このポータルサイトに集約されていることをお伝えしました。
都内35の日帰りモデルコースや、施設のバリアフリー状況、他の部局がまとめた交通、宿泊、サポート情報などが紹介されています。
これを知っておくだけで、接客時の不安が少しでも軽減できるかもしれませんね。
ユニバーサルツ―リズム、わからないから着手できないという自治体、事業者の声を耳にすることがあります。今は情報は溢れているので、まずはわかろうとすることが重要だと思います。
office FUCHI 〜オフィス・フチ〜 〈渕山知弘〉
渕山知弘 office Fuchiのサイト 東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に宿泊、交通、観光のバリアフリー化が加速し「心のバリアフリー」が推進されています。 大手旅行会社で30年勤務し、そのうち22年間バリアフリー旅行、ユニバーサルツーリズムに携わった経験を活かして、全国の自治体、企業、学校等のユニバーサルツーリズムの推進をさいたま市の見沼田んぼの片隅からお手伝いしてます。
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