長崎 クルーズ✕訪日✕ユニバーサルツーリズム

12月18日(月)、長崎で長崎港に寄港する訪日クルーズ客を想定したユニバーサルツーリズム半日モデルコースモニターが実施されました。

当日はNPO法人長崎バリアフリー推進協議会から車いすモニターと安井代表、介助者に参加いただき、訪日視点として福岡で活動するお二人、Open Mindからブルースさん(米国)、うきは市地域協力隊のズズさん(台湾)。

訪日×ユニバーサルツーリズムは地域の高齢者・障がい者観光相談窓口の方々が外国語の対応できなくても、通訳がいればクリアするということで、(一社)九州通訳•翻訳者•ガイド協会の小川さんにも参加いただきました。


そして、重要な交通手段は私自身20年以上前にはバリアフリーツアーでお世話になっていた長崎ラッキータクシーさん。
当時ヘルパー2級に資格を持つドライバーさんが多くいるタクシー会社はあまり聞いたことがありませんでした。
東京から総勢82名、うち障がいのある方56名車いす9台という団体を長崎にご案内した際、夕食後ホテルにラッキータクシーさんを十数台チャーターして稲佐山の夜景ツアーにご案内したことを思い出します。
午前中は「長崎原爆資料館」
ラッキータクシーのドライバーは、必要に応じて車いすを押す介助、ガイドもできる人がいます。
原爆の火災で溶けて変形したボトルは触れることができ、点字説明板がありました。
「平和公園・平和祈念像」
「浦上天主堂」を訪れ
近くのバリアフリートイレがある中華レストランで長崎ちゃんぽんの昼食
午後は、長崎ユニバーサルツーリズムの象徴と言っても良いと私は思う「グラバー園」を訪れました。
一度でも行ったことのある人は「あの!坂の!階段の!バリアフルな!」という印象を持たれていると思います。

坂の観光地は上り坂は誰もがバリアと感じますが、下る発想になると解消するケースが多くあります。

通常グラバー園は下の駐車場に車、バスを停めて坂を上り、階段やエスカレーターを使って上へ上へと観光しますが、山の一番上、通常の下からを表とすると裏手となる入口から入園します。
あとは車いす用散策マップ、散策路にある♿️サインの通りに下りながら見学します。
一般的にはこんな急坂は後ろ向きになって、下から車いすを支えながら下りますが、グラバー園では「電動アシスト車いす」で前向きで坂を下れます。
※電動車いすではなく「電動アシスト」、上りの時は小さな力でも上りやすくアシストし、下りの時はブレーキがかかり前向きでもゆっくりと安全に下れます。

急坂の観光地としては神戸の「布引ハーブ園」でも電動アシスト車いすを貸出しして対応されています。


斜面に建てられて園内に坂も多い沖縄の「美ら海水族館」では、貸出し車いすはすべて電動です。


最後はおみやげ屋が並ぶ坂を下って駐車場で待つタクシーに乗れます。
その後約1時間、1日を振り返り車いす視点、訪日富裕層もご案内する通訳視点、外国人視点で今後の参考になる様々な意見が集約できました。




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office FUCHI 〜オフィス・フチ〜 〈渕山知弘〉

渕山知弘 office Fuchiのサイト 東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に宿泊、交通、観光のバリアフリー化が加速し「心のバリアフリー」が推進されています。 大手旅行会社で30年勤務し、そのうち22年間バリアフリー旅行、ユニバーサルツーリズムに携わった経験を活かして、全国の自治体、企業、学校等のユニバーサルツーリズムの推進をさいたま市の見沼田んぼの片隅からお手伝いしてます。