クラクフから350km、ウクライナ国境から約100kmの街、ルブリンに向かう。
その前にクラクフ市内でJINRIKIデモ用の車いすをレンタル又は購入できる店へ。
ホテルから10分ほどのキリスト教系の福祉用具レンタル店に行ったが、現在建物には約60人のウクライナ避難者を受け入れていて、福祉用具は置いてないとのこと。
ただ目的を伝えるとすぐにJINRIKIの有効性を理解され、ここでも使わせて欲しいとなり1台寄贈する。
教えてもらった市内の福祉用具販売店で車いすを1台購入し、ルブリンに移動する。
道路の両側は、クラクフ着陸前に機内から見えた通り、ひたすら穀倉地帯が広がる。
13:30、訪れたのはルブリン郊外に建つ大きな倉庫。
ここはCaritas Polska
というカトリック系の世界的な慈善団体のウクライナへの支援物資の拠点。
支援物資は、ウクライナ国内のルーツク(ルブリンから約200km)、東部ハルキウ(「ハリコフ」約1,000km)にある拠点に行き、そこから必要とされる町に届けられる。
事前に資料は送っていたので、どのような装置かはイメージはできていた様子。
しかし実際に体験されると、JINRIKIの有効性はイメージを大きく超えていることが、感想から伝わってきた。
「東部の戦地では負傷した住民や兵士の移送に使え、ここからはハルキウにダイレクトに届けることができる」
と、具体的な話がすぐに出てきた。
その後、ルブリン本部から輸送責任者も加わって打合せが行われた。
ウクライナ国内では間違いなく必要とする人が大勢いるので何台でも届けたいという要望もあったが、輸送のためのトラック、ドライバーが不足してきているという課題も確認できた。
中村さんからは、今回はリサーチも兼ねて来訪しているので20台の寄贈となるが、次回(8〜9月)は輸送の課題も含めて、台数も検討すると約束された。
そして、「津波の経験からこの装置を開発した、ウクライナの高齢者や障がい者にも逃げることを絶対に諦めないで欲しい」
という言葉には大きく頷かれていた。
打合せを終えて、20台を寄贈した時には18:00を回っていた。
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