できない理由よりどうやったらできるかを考える

4/26(土)〜5/3(土)まで愛車のクロスカブ110ccで旅をしてきました。

バリアフリー旅行、ユニバーサルツーリズムだけをやってきたオッサンと思われがちですが、旅行業30年の中では様々な旅を企画・提案してきました。

その一つが10年ほど前に某バイク関連会社からの要請を受け企画した『大人のわがままツーリング』というツアーでした。

ツーリングの常識を覆す内容

依頼を受ける前年、他社とコラボしてやっておられたのは私からするとただの宿泊プランでした。

そこで提案したのは

・添乗員同行

・大きな荷物を運ぶ輸送車の同行

いわゆるバイク版の団体ツアーでした。

当初はライダーは集合場所で会う初対面の人たちと一緒のマスツーリングはしたくないはず、個人で走りたいはずと提案は否定されたところからスタートでした。

その後1年かけて打ち合わせを繰り返し

・1日のゴールとなるホテルは決めるがそこまでのルートは個人に任せる

・いざという時のサポートは添乗員と連絡とれるようにする

・ホテルはすべて屋根付き駐車場があるホテルを選ぶ

・夕食は参加者が懇親できる宴会をホテル又は近隣の居酒屋でセッティングする

等のアイデアで私自身も発注元の皆さまもワクワクしながら準備をしました。

まさに今回のツーリングを計画する時のワクワク感と一緒です。

旅行業法をクリア

同時に、こんなツアーをパンフレットにして募集ができるのか?という課題が生じます。

・そもそも旅行会社がバイクで移動するツアーに保険がかけられるか

・パンフレットの日程表にバイクのピクトを入れたものなど前例がない

初めて直面する課題を1つ1つ社内法務と確認し、最終的にパンフレットにし募集できる状況を整えました。

翌年3月のモーターショーのブースで募集が開始されました。

残念ながらその年の3月に社内異動が発令され、実施されたツアーに同行はできませんでしたがツアーの様子を動画にされたので今でもYouTubeで観ることができます。

当時は社内でもこんなツアーが企画・販売されていたことを知る人は少ないと思います。

どうやったらできるか?

ユニバーサルツーリズムに携わっていると、すぐに「できない理由」を言う人にも数多くお会いします。今までやったことがない、高齢者や障がい者には無理などの理由も耳にします。

今までやったことがないからこそ価値につながりますし、どうやったらできるかを考えたら答えはみつかるはずです。

今回は10年前に自ら企画した幻の「九州ツーリング」を訪れる旅でもあったのです。

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office FUCHI 〜オフィス・フチ〜 〈渕山知弘〉

渕山知弘 office Fuchiのサイト 東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に宿泊、交通、観光のバリアフリー化が加速し「心のバリアフリー」が推進されています。 大手旅行会社で30年勤務し、そのうち22年間バリアフリー旅行、ユニバーサルツーリズムに携わった経験を活かして、全国の自治体、企業、学校等のユニバーサルツーリズムの推進をさいたま市の見沼田んぼの片隅からお手伝いしてます。