4月4日(金)〜6日(日)、大阪・関西万博のテストランが行われました。
土地勘のない私や地方から訪れる方は、サイトで公開されているマップを見てもはたして何が便利なのだろう?シャトルバスや地下鉄あるけどどうなの?という疑問があり、さらにバリアフリー経路は?となると、公開されている情報だけではよくわからないというのが正直なところでした。
そこで今回は、会場までのアクセスをユニバーサルツーリズム視点で取材してきました。
公式サイトでのユニバーサル情報はコチラを参照ください。
新大阪駅から万博会場までの主なルートは上記①②、それ以外に新大阪駅、大阪駅のほかいくつかの駅からシャトルバスが運行されています。
万博公式サイト会場アクセスを参照ください。
実際に①②のルートを体験しましたが、
個人的には①地下鉄御堂筋線で「本町駅」での1回乗り換えで会場となる「夢洲駅」が一番便利だと感じました。
新幹線ホームからコンコースに向かう階段には大きくこのルートの看板が設置されています。
〈①地下鉄御堂筋線ルート〉
そして、コンコースの通路には地下鉄御堂筋線へ誘導するサインがあるので、それに沿って移動すれば迷いません。
JRの在来線への乗り換え口には、②JR+シャトルバスの案内がありますが小さいのでわかりにくいかもしれません。
大阪メトロはホームと車両との段差が解消されているので、駅員の案内を待つことなくご自身のペースで移動ができます。
詳しく知りたい方は大阪メトロの取組みを紹介した記事を参照ください。
地下鉄の乗り換えも通路のサインで迷うことなし!
夢洲駅は通路も広くゆったりとしています。
改札を抜けると、エレベーターも通路のサインで誘導されています。
駅から出るとすぐに会場の東ゲートとなります。
ゲートの一番右(駅から一番近い場所)が車いすやベビーカーを使用するゲスト向けの優先ゲートとなっていて、その右の建物には「アクセシビリティ・センター」があり、配慮が必要な方への対応窓口です。
〈②JR+シャトルバスルート〉
「新大阪駅」からシャトルバスの発着となる「桜島駅」へ乗り換えなしで行ける「エキスポライナー」が運行開始されましたが、1時間に1本程度(8時台に2本)です。
通常は、大阪駅で環状線、西九条駅でゆめ咲線の2回乗り換えか、一部大阪駅から桜島駅直通利用の1回乗り換えとなります。
桜島駅では、1ヶ所ホームと車両がフラットになっています(前から2両目)
エレベーターを使って出口に向かうルートとは別に万博に合わせて、ホームからそのまま出ることができる専用出口が設置されています。
どちらから出ても、一度駅前のスペースに行く必要があります。
駅前で一旦事前に予約した時間帯ごとに待機するためです。
シャトルバスは桜島駅に限らず「KANSAI MaaS」というサイトから予約が必要です。
私が確認した限り、桜島駅発着のバスのみ車いす予約がありました。
※発着場所によってバスの運行会社が異なり、大型観光バスでの運行もあるようです。
駅から150ⅿほどでシャトルバス乗り場ゲート
バス乗り場にも2ヶ所トイレが設置されています。
大量輸送できるよう乗り場も準備されていました。
シャトルバスは低床バスでの運行です。
バスの待機スペースも数十台分用意されていました。
桜島駅と会場間は約20分かかりました。
西ゲート脇にも配慮が必要な方々への対応窓口アクセシビリティセンターがあります。
注意点としては、①地下鉄御堂筋線+中央線→夢洲駅は東ゲート、②JR+シャトルバスは西ゲートです。
西ゲートは主に修学旅行やツアー等の団体バス、シャトルバスの発着で、リフト付バス、福祉タクシー等障がい者専用乗降場所も西ゲート近くです。
そして、私が会場内を取材して感じたことは万博会場の一番のバリアは広さ・距離ということです。
東ゲートと西ゲートの単純直線距離は約1,000m、目玉となっている大屋根リングは1周2,000m、
テストランで東ゲートから入りいくつかの施設やトイレなどを視察しながら西ゲートまで巡った実際の距離は
約3,800mでした!リングは歩いていません。
片方のゲートから入って、端まで見学しながら巡って入ったゲートに戻ってくると場合によっては7〜8㎞歩くことになります。
会場内では東西ゲート近くでパーソナルモビリティの貸出しもあります。
※借りたゲートに戻す必要があるのでご注意ください。
若い方々もモビリティとして活用されていました。
さらに、ゲート間の移動に会場の外周を巡る「eMover」(巡回バス)もあります。外周を巡るので乗り場は端のほうにあるのでご注意を。
行って返ってを防ぎたい場合は、行きはバスで西ゲート、帰りは夢洲駅から地下鉄という選択肢もありますね。(バスの事前予約が必要です)
高齢者施設、障害者団体等で行かれる際には、この距離をサポートするのも大変な労力になります。
LET'S EXPOが準備をしている会場内サポート等を有効に活用しながら計画をされることをおススメします。
office FUCHI 〜オフィス・フチ〜 〈渕山知弘〉
渕山知弘 office Fuchiのサイト 東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に宿泊、交通、観光のバリアフリー化が加速し「心のバリアフリー」が推進されています。 大手旅行会社で30年勤務し、そのうち22年間バリアフリー旅行、ユニバーサルツーリズムに携わった経験を活かして、全国の自治体、企業、学校等のユニバーサルツーリズムの推進をさいたま市の見沼田んぼの片隅からお手伝いしてます。
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