島根 訪日✕ユニバーサルツーリズムモニターツアー①

10/29(土)から島根県に来ています。

(世界遺産「石見銀山」・町並み地区)

今回この事業に協力いただいているのは、海外に向けた日本のバリアフリー観光情報「ACCESSIBLE JAPAN」

を運営しているカナダ人車いすユーザーのグリズデイル・バリージョシュアさんです。

まずは初日のレポート。

JL279便 87番ゲート出雲行きは沖止めの飛行機までバス移動でした。


優先搭乗の方は、後方に大きなリフトが付いたバスで移動します。

機側では、通常搭乗の左舷ではなく右舷に用意された大きなリフトで機内へ。

出雲縁結び空港からは、東出雲観光のリフト付き大型バスで石見銀山に向かいます。


松江の東出雲観光バスは、島根でも数少ないリフト付きバスを数台保有するバス会社です。


昼食場所は車いすで使用できるトイレのない街なかの食事処ですが、道路を挟んだ向かいに建つ「出雲市男女共同参画センター」のトイレを使うことができます。

ユニバーサルツーリズムを考える時、点ではなく面での対応を考えると観光地の選択肢が広がります。

その後、石見銀山の江戸時代からの建物も残る歴史的町並みを散策。

そこで目にしたのは、全国の観光地で参考にしてもらいたい素敵なバリアフリー対応です。

フラットでもスロープでもないのに入口には「車いす用出入口」とあり、お店の方に声をかけると

すぐに簡易スロープを持ってきてくれました。

簡易スロープを用意されている施設も多いと思いますが、ここで重要なのは店先に「車いす用出入口」という札を出していることです。

この札がなければ車いすユーザーは、素通りしてしまうでしょう。札があるおかげで、声をかけることができ店内に入ることができます。

日本家屋をそのまま使う店内にもそこかしこに段差はありますが、都度簡易スロープを持ってきて主要なところはほぼ移動することがでました。

このお店は、都内にも店舗をもつ「群言堂」の本社でした。

石見銀山公園の駐車場にある大きな立体図、よく見ると

建物や山の表示にはすべて点字が付いていて、視覚障がい者が石見銀山の全体像や町並みを触れて確認することができます。

世界遺産センターでは同じ重さで作られた丁銀のレプリカに触れる体験が実施されていました。(期間限定プログラム)

このようなタッチツアープログラムを組み合わせると視覚障がい者でも楽しめる石見銀山ツアーが企画できます。

ホテルでは夕食後に事前に依頼していた出張石見神楽を楽しみました。
特別支援学校、障がい者施設、高齢者施設の旅行では地域ならではの体験(工芸、食、伝統芸能)を企画する際、施設のハードが対応できず断念することもあります。
このように、ホテルや公共施設に出張してもらうとトイレや段差の問題が解消できる場合も多いです。

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office FUCHI 〜オフィス・フチ〜 〈渕山知弘〉

渕山知弘 office Fuchiのサイト 東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に宿泊、交通、観光のバリアフリー化が加速し「心のバリアフリー」が推進されています。 大手旅行会社で30年勤務し、そのうち22年間バリアフリー旅行、ユニバーサルツーリズムに携わった経験を活かして、全国の自治体、企業、学校等のユニバーサルツーリズムの推進をさいたま市の見沼田んぼの片隅からお手伝いしてます。