アポイントメントが取れた訪問先を巡りながらルブリンからワルシャワ(170km)に向かう。
最初に訪れたのは、ルブリン郊外のナーシングホーム。
ここは、地域の行政が運営する施設で、老人ホームの役割だけでなく、障がい者の自立を支援したり、家族で居住するスペースもある複合的な施設。
現在、ウクライナから避難した障がい者を含む28人が暮らしている。
施設内のリハビリを行う体育館で、最初に使い方を実演し、その後ウクライナ避難者の若い夫婦に体験してもらった。
奥さんは障がいがあり車いすを使用していて、旦那さんは事故の後遺症で、左足が曲がらない。
今後はJINRIKIを使って、2人だけで施設の内外を散策して欲しいし、ウクライナ帰国後の生活に役立って欲しい。
奥さんは途中涙しながら喜ばれ、最後は自信に満ちた笑顔に変わったのが印象的だった。
施設の代表に5台寄贈して、施設を後にする。
途中立ち寄ったPAでは、ウクライナからの避難者のための無料物資支援が行われていた。
今回の訪問では、ポーランド語もウクライナ語もわからない私達にとって、Google翻訳が強い味方になっている。
カメラを向けるだけで、画面上に翻訳された日本語が表示され、正確でなくても意味は理解できる優れものだ。
次に訪れたのは、ポーランド日本大使館から紹介いただいた坂本龍太郎さんのご自宅。
ワルシャワで日本語学校を運営されている坂本さんは、ロシア侵攻後いち早く避難者支援をスタートされている。
戦争の長期化に伴う避難状況の変化、受け入れるポーランド国内の変化、それに伴う支援の方法の変化などわかりやすく解説いただき、今も継続されている支援のネットワークを通じてJINRIKIも必要なところに届けていただけること、今後の連携などを確認し今回はまず5台を寄贈した。
「坂本龍太郎 ポーランド」で検索すると、現地からの報告や、現在の支援活動などがヒットするので、是非参照を。
最後に訪れたのは、駐ポーランド日本国大使、宮島昭夫大使公邸。
これは今回のプロジェクトに同行いただいている、元産経新聞ロンドン支局長の木村さんのご尽力によって実現した。
屋内でJINRIKIの着脱方法を中村さんが解説したところ、実際に体験しないとわからないと言われ、宮島大使自ら階段や芝生で車いすを引いていただいた。
その後、同席された書記官の皆さまにも体験してもらった。
事前にお送りした資料で、JINRIKIが目からウロコの装置ということを感じておられ、自らの体験も動画で撮るように指示をされたことに、大使館としてどのように発信することが、このプロジェクトの支援になるかを真剣に検討いただいてるが伝わってきた。
「JINRIKI」ウクライナ避難者支援プロジェクトの今回第1回目の100台の支援の経過や、次回第2回目の約500台支援の計画などを今後も報告することをお伝えし、大使館にも可能な限りお力添えをいただけると言っていただき、5台預けて大使館をあとにする。
office FUCHI 〜オフィス・フチ〜 〈渕山知弘〉
渕山知弘 office Fuchiのサイト 東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に宿泊、交通、観光のバリアフリー化が加速し「心のバリアフリー」が推進されています。 大手旅行会社で30年勤務し、そのうち22年間バリアフリー旅行、ユニバーサルツーリズムに携わった経験を活かして、全国の自治体、企業、学校等のユニバーサルツーリズムの推進をさいたま市の見沼田んぼの片隅からお手伝いしてます。
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