8月11日(日)、葛西臨海公園で「東京バリアフリービーチ」が開催されました。
9:00、西なぎさへの橋の開門に合わせてボランティアの皆さんが集合しました。
当日開催されるその他のイベントを含めて全体のブリーフィングの後、バリアフリービーチの設置です。
運営主体の湘南バリアフリーツアーセンター、榊原理事長のトラックから、モビマット、モビチェア、テント...備品が下ろされボランティアの皆さんが次々と設置、組み立ていきます。
10:00のスタートの時にはすでに数組の車いす参加者も来場され、チームごとに分かれたボランティアは各チームのリーダーの指示のもと参加者にご挨拶し、いよいよスタート!
私は松戸のデイサービス御一行のグループのサポートでした。ボウズに直射日光は厳しいので帽子を被り準備万端。
車いすからモビチェアに乗り換え
モビマットの上を通り海へ。
このマットがあると、普通の車いす、ベビーカーも砂浜をスイスイ移動できますし、一般の海水浴客の中には荷物を積んだカートを引く方もいらっしゃいました。
障がい者だけでなく、誰もが楽しめるビーチに変身できるマットです。
モビチェアは海までは黄色の太いタイヤで移動し、海に入ると両サイドのオレンジが浮きになり安定するので、片方に麻痺があり数十年ぶりに海に入るというお父さんも「ぜんぜん怖くない」とご機嫌でした。
休憩中デイサービスの皆さんとお話する機会があり、代表の方からは
・今回初めて思い切って参加してみた
・連れて行きたい思いはあったが自分たちだけじゃ無理
・利用者さんの中には海以外に旅行に行きたいという人、ご家族も多い
と、海から旅行の話にもなりました。
私からは
「今回運営されている湘南バリアフリーツアーセンターのように、高齢者•障がい者の旅行相談窓口が全国に60くらいあるんですよ。ご家族で旅に行きたいと思ったら行ける環境が整いつつあります。温泉の入浴介助サービスをやられている地域もありますから、皆さん出かけてください!」
とお伝えしました。
バリアフリービーチで、無理だと思っていた海水浴の体験が、外出や旅行に行く自信につながる体験になることがわかりました。
また、初対面のボランティアさんたち、皆さんが自分たちも楽しむというスタンスで参加されています。
改めて、ユニバーサルツーリズムの推進・啓発にはイベントの活用が有効です。
ビーチを祭りや花火や地域イベントに置き換え、関わる人たちを行政や観光事業者を想定したら、楽しいイベントを通じて高齢者、障がい者理解、ユニバーサルツーリズム理解につながるのではないでしょうか。
このような体験会等を通じて理解が深まると、既存の着型プログラムをどう販売すればよいかが見えてくると思います。
運営主体の湘南バリアフリーツアーセンター榊原代表(中)、東京バリアフリービーチ実行委員長の世田谷公園前クリニックの長谷川幹先生(右)
長谷川先生とは十年以上前に観光庁ユニバーサルツーリズム促進検討委員としてご一緒して以来の再会です。リハビリ✕旅行の先駆者のような方です。
office FUCHI 〜オフィス・フチ〜 〈渕山知弘〉
渕山知弘 office Fuchiのサイト 東京2020オリンピック・パラリンピックを契機に宿泊、交通、観光のバリアフリー化が加速し「心のバリアフリー」が推進されています。 大手旅行会社で30年勤務し、そのうち22年間バリアフリー旅行、ユニバーサルツーリズムに携わった経験を活かして、全国の自治体、企業、学校等のユニバーサルツーリズムの推進をさいたま市の見沼田んぼの片隅からお手伝いしてます。
0コメント